着物染み抜き教室・2019年12月11日

着物染み抜き教室・JICA編

JICAが主催する海外日系人協会からのお声がけで、海外にお住まいの方々に講義をさせていただく機会を頂くことができました。

ブラジル、アルゼンチン からいらした研修生さんたちは、会社経営者からデザイナー、弁護士など、職種は多岐にわたりますが、お着物の持つ魅力と将来性に惹かれた5名の方々です。

研修は1か月半に渡り、皆さんはいろんなところを研修で回っていました。

その中で、当店は着物のメンテナンスや管理といったテーマで講義をさせていただくことになりました。

南アメリカにお住いの日系人の方々はたくさんのお着物を受け継いでおり、

趣味やイベントなどを通じて着物に親しんでいるのですが、そのメンテナンスの仕方については全くと言っていいほど教わる機会がないのだそうです。

日本語の説明を通訳者さんがスペイン語に訳しながら、まずは基本的なことをお伝えしていきます。日本語や英語が話せる研修生さんもいらっしゃるので、多言語が入り混じる初めての空間でした。

一概にブラジルやアルゼンチンといえどその国土は広大で、同じ国でも気候には大きな違いがあるのだそうで、

「鉄分の多い土地で、白いシャツを干しておくと赤くなってしまうくらいです。鉄によるシミはどうしたらいいでしょうか?」

「こっちは湿度が一年中90%くらいあるので…」

日本との違いだけでなく、研修生の皆さんが住む地域性もばらばらで、大変興味深く、悩みもまた多様なのだと改めて思いました。

お茶など日本の文化に親しむ方も多く、着物を着られる機会もあるとのことで、衿袖口の洗い方なども熱心に見学していました。

また、実際にしみ抜きの様子も見ていただいたのですが、初めて見るしみ抜きや色を挿して直す染色補正の技術に、とても感動されていました。

最後は、研修生の方々からお礼に故郷のお菓子を頂きました。

パッケージの文字が読めずこれは何だろう?と言いながらスタッフでいただきました。甘くて美味しかったです。

後日、海外日系人協会の担当者さんから、お礼のメールを頂きました。  

ご参加いただいた方からの感想

扇屋さんでしか聞けない・見られない貴重な学びがたくさんあり

研修員の皆さんも、とても勉強になったと喜んでいました。

約1か月半色々なことを学びましたが、扇屋様で拝見した

しみ抜きもかなり皆さんの心に残ったようで

報告書にも扇屋様のお名前が登場していました!

本研修コースは来年度も実施予定ですので、また勉強させて頂ければ

大変ありがたいです。どうぞ宜しくお願い申し上げます。

今回のしみ抜き教室が研修の一助となり、

また日系の方々が受け継ぐ着物たちのメンテナンスにお役に立てれば幸いです。

こちらとしましても、遠いブラジル・アルゼンチンの日系の方々の着物事情を

わずかですが知ることができ、学ぶ事も多い大変貴重な機会になりました。

ありがとうございました。

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教室のご案内

20年以上続く着物ユーザー向けの『着物染み抜き教室』と、国家検定試験を目指すプロ向けの『染色補正塾』があります。当工房代表の家田貴之は職業訓練校講師、JICA日系人社会研修講師を務め現在までに延べ3000名を超える方に受講いただいております。

教室開催地(201912月11日)

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