着物染み抜き教室・2016年11月12日

染み抜き教室のご紹介2016年11月12日
今年最後のしみ抜き教室は、11月12日に開催しました。
その日は、寒い日が続く中で珍しく暖かく晴れた日で、
スタッフ一同胸をなでおろしておりました。
というのも、しみ抜き教室ではベンジンを使うので、やはり換気に気を使います。
窓を開けての作業となるので、あんまり寒いと作業しにくいんです…
さらに、今回は換気用に新兵器を準備していました!
業務用の扇風機です!
これで中の空気を外に排出して空気の循環を促します。
効果は上々でしたので、次回もまた出番がありそうです。

初回講座 ~応急処置編~
初回は、食事の時の食べこぼしでシミを付けてしまったときにどうするか、
実演を交えてご説明しました。
これは外出先で道具も限られる中、付けてしまったシミをどうしても
目立たなくしたいときの、あくまで応急処置です。
食べこぼしてしまったとき、焦ってついおしぼりやタオルで
叩いたりゴシゴシこすったりしてしまいますよね。
でも、それでは生地を傷めてしまうので、落ち着いて対応することが重要です。
今回は、醤油、抹茶、野菜ジュース、エクレアを
実際に着物に付けてみての応急処置の実演です。
皆さん興味深そうに講師の手元を覗き込んでいました。
実演以外にも、皆さんが普段着物をお手入れするうえで気を付けたほうが良いことを
ご説明しました。
防虫剤を使うときの注意点は?
着物にカビを生やさないために大事なことは?
カビが生えてしまったときはどうする?
着物好きな参加者さんたちは、お手入れの悩みも共通のところがあるのか、
こういう時はどうしたら?という質問も多く飛び交い、
講師を交えて和気あいあいとした相談会になりました。

2~4講座目 ~実技編~
2講座目からは、皆さんに実際に実技に挑戦していただきました!
まずは2講座目、しみ抜きセットの内容やその中にある
ブラシや霧吹きなどの道具の使い方の説明を受けたあと…
さっそく、練習用の布生地を使って実践です!
練習用とはいえ、着物の生地にブラシをかけるのは緊張しますよね。
最初は皆さんおっかなびっくりでしたが…
繰り返し練習していると、皆さん少しずつ道具に慣れ、
霧吹きもうまく吹けるようになってきました。
緊張もほぐれて、皆さん少しずつ笑顔です!
道具がうまく扱えるようになってきたところで、
3、4講座目はいよいよ、お持ちいただいたご自分の着物を使っての実践です!
着物を着るとどうしても付いてしまう衿と袖口の皮脂汚れを、
ベンジンを使って実際にしみ抜きしていただきました!
講師の実演を思い出しながら、皆さん熱心に挑戦されていました。
最初は皆さん集中して静かな教室でしたが…
「落ちた!」
しばらくすると、所々で歓声が上がります。
きれいになったご自分のお着物に、皆さんうれしそうでした。
着物を気軽に、長く親しんでいただくために、
今回のしみ抜き教室がお役に立てば幸いです。
ご参加いただいた皆さん、一日本当にお疲れ様でした!

ご参加いただいた方からの感想(2016年11月12日)
○ベンジンの使い方のコツは拝聴したので、とりあえずできることからやってみます。
(神奈川 K.S様)
○講習はあっという間でした! 楽しく学ぶことができました!
(東京 S.M様)
○洗濯用の洗剤では衿の汚れが落ちにくかったのですが、
ベンジンを使うとすぐにきれいになり、驚きました。
○ベンジンを自信を持って扱えるようになりました。
汚れが実際に落ちることを体験できてよかったです。
○大変楽しく興味深く、分かりやすくて良かったです。
(東京 J.F様)
○とても分かりやすい授業でした。早速教わったことをやってみようと思います。
(東京 A.M様)

教室のご案内
20年以上続く着物ユーザー向けの『着物染み抜き教室』と、国家検定試験を目指すプロ向けの『染色補正塾』があります。当工房代表の家田貴之は職業訓練校講師、JICA日系人社会研修講師を務め現在までに延べ3000名を超える方に受講いただいております。
教室開催地(2016年11月12日)
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