着物染み抜き教室・2019年6月15日

染み抜き教室のご紹介2019年6月15日

6月15日、しみ抜き教室を開催しました。

令和初、20年めに突入した記念すべき回でした。

ベンジンを使う以上、換気をしながらでないと教室ができないので

ずっと前からお天気を心配していたのですが、天気予報は見事に当たり、

この日だけピンポイントに雨模様。

それでも17名の方々に受講いただき、和気あいあいと賑やかな会となりました。

初回講座 ~応急処置編~

応急処置及びご自分でのお手入れの基本は、

「どこまでであきらめるか?」「自分でどこまでできるか?」だと思います。

着物に限らず、いろんなトラブルはあります。

でも怖がらずお着物を着ていただきたいので、

もし汚してしまったときどうすればよいか? 何をしてはいけないのか?

をまず知っていただくことが、重要だと思います。

今回も、実際にお着物に醤油、シュークリーム、抹茶、野菜ジュースをつけて

ご説明させていただきました。

また、お着物の保存の仕方や湿気・カビ対策、

気持ちよくお着物を着ていただくための普段のお手入れについてご説明しました。

衿・袖口洗い(実技教室)

2講座目からは実際にしみ抜きセットを使ってみます。

現場でも使っているプロの道具と聞き、皆さん興味津々です。

霧吹きやブラシの使い方を学び、まずは練習布で実践。

霧の吹き方、腕の角度、ブラシをかけるスピードなど、最初はなかなかお教えしたとおりにはできませんが、しばらくすると皆さん道具に慣れてきます。

そして、いよいよ3・4講座目、実際にお持ち頂いたご自分のお着物をお手入れしていただきました。

同じことを本や動画を見るだけでやってみるのは、やはり不安なもの。実際にプロ立ち合いのもとで実践できるのは、心強いですよね。

今回も、「落ちた!」と嬉しそうな声があちらこちらで上がっていました。

今回は応急処置とご自分での衿・袖口のお手入れなのですが、

アンケートでは、こんなシミも自分で何とかしたい!と希望するお声が多かった気がします。

それには専用の道具や薬品が必要になってきますのでなかなかお教えするのは難しいのですが、

きれいになった! という感激を味わっていただけたからこそかな、と思います。

ご参加いただいた皆さん、長い時間一日本当にお疲れ様でした!

ご参加いただいた方からの感想(2019年6月15日)

●とても勉強になりました。一度の経験では覚えきらないので、何度か参加できればと思っています。

○わかっているようでわかっていなかったこと、昔から言われてきたことが実は根拠がなかったりかえってよくなかったりということを科学的具体的に説明していただけて、腑に落ちた気がしています。着物を大切にする「心」までも改めて教えて頂けた気がします。

○今まで怖くて応急処置もできなかったのですが、今日から衿の汚れや袖の汚れくらいは自分でお手入れできそうで嬉しいです。

○大変楽しく、そしてためになりました。ありがとうございました。今後に役立てられそうです。

○とてもためになりました。理科の授業のようで、論理的なお話でしたが、わかりやすい説明で、あっという間の一日でした。

○今までベンジンを使わずに、1シーズンおわったら洗いに出していましたが、日々の汚れをすぐおとしていきたいと思いました。

○その作業1つ1つに理由があって、注意ポイントがわかりやすかったです。

○とても勉強になりました。先生のお話も楽しく、時間の経つのが早かったです。

○わかりやすく、やりやすい教室でした。しみぬきの知識も和裁士は意外とないので、着物に携わるプロの方たちもこういうことを知っていたらいいのになあと思いました。家に帰ってもう一度自分の着物をお手入れして自分のものにしていきたいです。

○今日は参加させていただきありがとうございました。12年前に着た着物がきれいになりうれしかったです。今後ともお世話になります。

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教室のご案内

20年以上続く着物ユーザー向けの『着物染み抜き教室』と、国家検定試験を目指すプロ向けの『染色補正塾』があります。当工房代表の家田貴之は職業訓練校講師、JICA日系人社会研修講師を務め現在までに延べ3000名を超える方に受講いただいております。

教室開催地(2019年6月15日)

教室開催の会場は変わる事がございますが、2019年6月15日は佃区民館にて行いました。

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